paingain’s blog

私の思考の記録

ひとつにしない、まとめない

生まれ落ちたその時から、

私はたった一人の私だ。

 

紛れもない、

この世界に2つと存在しない

唯一無二の

顔と、身体と、頭と、思考と、家族を持った

私である。

 

私が私という分類で、かつ

自分の認識の内側からでしかあくまで自分を捉えられていない。

 

だから自分の知らない自分を他者が見ているのは

当たり前のことだともいえる。

もちろん、

その逆も然りだ

 

これは非常に面白い見解だと思い、深く記憶している

ジョハリの窓」「第三の私」

 

いくら自己プロデュースを自分の中で完璧にしたところで

完璧ではないわけだ

 

何とも厄介で面白い

 

そもそも、自分の中ではある程度

自分はこのような外見で恐らくこのような印象を他者に与えているのだろうという

推測は、できる

 

現実は、わからない。

自分が好きでやっていた言動は

激しく他者を傷つけるものであるかもしれない

 

自分が嫌悪を抱いていた他者の言動は

彼らの中では自分をよく見せるためにしつらえていた

極上のふるまいだったかもしれない

 

例えば、私はこんな言い方をする人が好きでない

「君ってば、関西人なのにちっとも関西弁じゃないよね。むしろ標準語だね」

君の前では、素をさらけ出すことができないから関西弁じゃないのかもしれない

と、

 

「君って、どちらかと言えば和風の顔立ちだよね」

私の顔は、和風でありながら洋風に見える瞬間もあるかもしれない

よもや和風ではないかもしれない。

二分類にできるほど、人間の顔は単純明快でない。

 

最近の嫌だと思ったカテゴライズはこれだ。

「黒髪ロングのお客様だったよ」

私の中では私の髪の長さは到底ロングには到達してないと

思っているのに。

 

それもそうだけど、そんな代名詞のような呼び方がひどく嫌だった

というか、

何か品を感じなくて嫌だった

 

私がお客様の特徴を他のスタッフに伝える際はなるべく

持ち物や、服装から伝えるようにしている

顔周りや身体的な特徴を挙げて判断させるのは

なぜか品のなさを感じてしまうから

ここは私なりの美学だとも言えよう。

人との違い、とそうとも言える

 

そう、もやもやするのは

私にとってはロングではなかったが

あなたにとってはロングだった

ということ。

 

ささやかだと言えばそうなのだが

戦争もきっとこんな些細な言葉のやり取り

あや

きっかけから始まるのだろう。

 

倫理観、宗教、価値観の違い

 

君にとってはそうかもしれないけれど

私にとってはそうではなかった。

 

文字に起こしてみると、

なんとも

浮気や不倫をされた側の女性が言いそうな文言である

これがはたまたはたまた

戦争になると思うと

笑えない

 

こんな価値観のすれ違いなんて日常生活ではざらざらにある

 

みんな我慢してやり過ごすか

Xの住人たちのように

我慢できずに爆発しやりあうか

そんなことをしているのだろう

 

私の場合はとりあえず

もやもやするので文章に起こす

しかし

今回の場合は私でも少し戸惑っている

どうしてこんなにも記憶に残ってしまうのだろう

感情が動いてしまったのだろう

 

あの店員には私の髪の長さがロングに見えたのだ

私は自分の髪の長さをロングだとは認めていないけれども。

 

そうだ、判定の基準が「甘い」と思ったのかもしれない

その判定の甘さに少し、憤ったのかもしれない

女性のロングなんて、こんなものではない

ロングの女性は日々惜しみなく時間を注いで美しい髪を育て上げているのだ

彼女たちの努力と比較すればこんな長さの髪はロングではない

と。

 

あるいはあの店員は女性と関わった経験が少なかったのかもしれない

だから髪の長さを判別できなかったのかもしれない

 

いや、どうだろう。

やはり心理学的に、相手の印象は自分が深く記憶の残る部分に起因するから

余程私の黒髪が印象に残ったのかもしれない

 

夏なのに、日焼け対策のためにに半そででなく長袖を着ているそのことよりも

黒髪が強く印象に残ったのかもしれない。

 

そう、そう思う事にしよう。

そのほうが丸く収まる

 

 

基より、

一つにカテゴライズすることされることを嫌う人間だって世の中にはいる

 

世の中そんなに白黒はっきりしていないという事だってあるだろうし

むしろそんなことばかりだ

 

ひとつのことにカテゴライズするという事は

その人のことをくだらない、

1つの枠の中に閉じ込めてしまうことなのだと気付いてほしいし

 

ましてや私のような人間に

自らの見解を口に出してまで閉じ込めようとしないで欲しい

閉じ込めているつもりは当人にはまるでないのだが

「はい。ここからお外には出てはいけませんよ」

と、

自分の周りをぐるりと円で囲われた

はみだしてはいけない、

はみだしてはいけない

と緊張したあの感じを覚える

 

その瞬間から色あせて見えて仕方ないのだ

閉じ込めようとしてきた人が見ている世界が。

きっとごつごつしていて硬くて

色彩も言葉も少ない世界なのだろうと

そう、思ってしまうのだ

 

人が人の分類をするなんておこがましすぎる

あまつさえ

自分が何者であるかさえも皆目見当がつかない

状態であるというのに。

 

もっと自由で良いのだ

そんなもので囲わなくたって

縛りを課さなくたって

自由に生きさせてやればよいのだ

自分自身を。

 

枠をはみ出ない人生なんて

きっとあまりにも退屈だから

はえいっと飛び越えてやるのだ

勇気をたっぷり持って

 

私は私を枠にはめようとする人が大嫌いで

私はその枠に抗い続けたい。

 

そんな分類なくたって

私は私で、ちゃんと生きていけるんだよ

 

そう証明したいから。